ハードウェアスタートアップスタジオ 第一回

ハードウェアスタートアップスタジオ実現に向けてスタート

 現在、スタートアップスタジオを構想しています。もちろん、我々のコンセプト内で考えているので、ハードウェアに特化した「ハードウェアスタートアップスタジオ」になります。このスタジオとは何なのか?どうしてこういった構想が生まれてきたのか?などを詳しく説明していきたいと思います。このブログでは、この業界に詳しくない人でも理解できる」をコンセプトにしているので、難しい言葉が出てくる度に脱線して説明していく予定です。

スタートアップスタジオの概念

スタートアップとはご存知の通り、世の中の問題に対して解決方法を提案しつつビジネス化し、投資を受けて一気に成長するビジネスの事を表します。解決方法を実践するビジネスだけではスモールビジネス(一般のビジネス)と同じですが、投資(資金調達)を受けて「Jカーブ(字のごとく、一気に成長する)」を描くように成長する事が必須になります。この成長があるからこそ、投資家が投資をしてくれる訳ですね。このスタートアップを内から生み出す事が「スタートアップスタジオ」になります。

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SSの起因元、映画スタジオのしくみは?

なぜ「スタジオ」という言葉が付くのか?これは映画の都であるハリウッドの映画スタジオに起因します。映画スタジオでは、映画が生み出されるわけですが、どのように生み出されるかご存知でしょうか?映画を撮影する事は、みなさんでも想像つきやすいと思うので、後のスタートアップスタジオを説明する際に置き換える事を前提に、少し詳しく考察してみたいと思います。おおまかな流れは以下になり、これにそって詳細を書いていきます。

映画シナリオを探すor作る

  1. 映画に必要な人選を行い、必要な資材や経費を見積もる(予算決定)
  2. 撮影に必要な資金を調達する
  3. 映画を撮影する

(ここからはスタジオといっていいかわかりませんが)

  1. プロモーションを行い、映画を公開し、収益を得る
  2. 収益を資金を出してくれた人に分配する(時には役者にも?)

まず、スタジオ内で「映画を撮る」という企画がスタートした後、プロデューサーが決定されます。外部プロデューサーの場合は契約になるでしょうし、社内のプロデューサーの場合もあるでしょう。彼らは「どういう映画(細かい内容じゃなくコンセプト中心)を、どのように撮るのか?」を日々考えている人材であり、常に国内外のストーリー(漫画や小説を含む)やトレンドに目を通しているはずです。コンセプトが出来上がれば、映画撮影における最高責任者である「監督」を決定します。プロデューサと監督は、映画のコンセプトを共有しつつ、詳細な内容を決めるべく「脚本家」を採用し(監督と脚本家の決定が逆の場合もあるとは思いますが)、細かな映画ストーリーを決めていきます。これら作業が、上記1の「映画シナリオを探すor作る」になってきます。

映画の詳細が決定した後は、その映画を完成させるために必要な人材を人選します。いわゆるスタッフさんですね。カメラマンや技術さんなどがそれらに当たると思います(この段階ではまだ雇えません)。これらのメンバーは、スタジオ内にいる事(契約している)が多いのですが、外部からフリーの人材を招聘する事もあります。この人選と同時に、場所の選定+必要な経費(スタジオレンタルなど)を見積もれるはずです。さらに、一番大きな出費になる可能性がある「アクター・アクトレス」の候補決定を忘れてはいけません。これは当時のトレンドやイメージ・ある程度の予算感から決定されていくはずです。以上のような事を加算していくと、映画製作に対しての予算が決定し、調達しなければいけない額が決定するのです。上記2の「映画に必要な人選を行い、必要な資材や経費を見積もる(予算決定)」になります。

予算がわかれば、その金額の調達がまっています。映画界では法人からも個人からも出資をうける事が多いようです。スポンサーやタイアップ企業からの入金などもあります。面白いのは、個人からの出資はエンジェル投資といったイメージがありますが、ハリウッドの場合はとんでもない額を出資する個人が多いらしく、映画のエンドロールに出てくる「Executive Producer」の後の名前は、ほとんどが出資した人だとか、、、お金持ちの税金対策として(映画への出資は経費計上ができ、慈善事業扱いにもなるだとか)行われているようです。上記3の「撮影に必要な資金を調達する」です。

資金調達ができれば、あとは撮影です。映画完成後、配給会社を通して上映され、興行収入から投資家への分配が行われるのは、みなさんの想像通りになります。上記4~になります。

スタートアップスタジオ

映画のスタジオのイメージが理解できたところで、この仕組みをスタートアップスタジオに当てはめてみましょう。すなわち、スタジオ内から、映画さながらスタートアップが出来上がっていくわけです。映画スタジオでは映画を完成する事を目的とするのと同じく、スタートアップスタジオでは、法人を起業し一人立ちすることがゴールになります。ゴール後については、法人化の過程でいくらかの資本が投資として入る場合(起業時の資本投資になるため、スタジオは大きな割合の株式を取得する事になります)がほとんどですから、スタジオ(もしくはスタジオを運営している法人)は大株主として経営をサポートする事になります。一般的には、以下の過程で流れていく事になります。

  1. スタートアップ起業の人材募集
  2. 起業のためのノウハウや、起業のハードルを設定する
  3. メンバー内でのアイディエーションを行う(スタートアップ起業アイデア)
  4. スタジオ内で起業メンバー・サポートメンバー決定
  5. スタジオ内でコンペティション
  6. 起業までの資金を調達
  7. プロトタイプ作成しながら、市場調査・マーケティング・事業計画などを実行
  8. 起業
  9. デモデー(スタジオが設定する場合が多い)などでデモを行い、投資を集める

(ここからはスタジオといっていいかわかりませんが)

  1. スタートアップとして成功した場合、投資家(スタジオなど)がキャピタルゲインを得る

スタジオから生み出されたスタートアップは、すでに「問題」や「問題解決方法」、「市場調査」や「事業計画」がスタジオ内で揉まれており、サポート(業種専門家や事業専門家、メンターなど)もある程度のレベルのメンバーが付いているため、成功する確率は高いと思います。逆に考えると、成功する確率が高いスタートアップを生みたし続ける事がスタートアップスタジオの指名であり、すでに存在しているスタートアップの中から優秀なスタートアップを選定して加速させる「アクセラレーター」との違いとなるのです。

次回part2では、上で書いたスタジオで行われている事の詳細と実際にどのように行われているのか、さらには、我々が考えているハードウェアスタートアップの構想についてを書く予定です。それではまた次回お会いしましょう。


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